2022-01-01から1年間の記事一覧

通貨は徴税で破壊されたりはしない

単に中央政府をMSの保有主体から外すという決まり事になっているため(地方自治体は含まれる)、政府預金に入った分は「金融統計の上ではカウントされない」だけのことだ。別に消えてなくなったりはしない〈笑〉。 それに、現在のように、税収では絶対に支出を…

「超加工食品」は科学用語ではなく政治活動用語である(「超加工食品」とかいうタワゴト⑧)

シリーズまで組んで「超加工食品」なる概念を揶揄し続けているが、それは、単に、恣意的な基準を持ち込んで科学を歪めることに対して腹を立てているからに過ぎない。 但し、こんな胡散臭い学術用語を発案し、拡散しようとするモンテイロ博士の異常な愛情、も…

「正規軍」の制服組のトップは、率直に見通しの厳しさを語っている

英国国防省や戦争研究所の「分析」とやらは全く当てにならないが、正規軍の制服組のトップはさすがに冷静だ。エコノミストも軍事方面では大した分析力はないが(※)、このインタビューは興味深い。 西側諸国からプレゼントされた砲弾を惜しげもなくぶっ放して…

エレファント・カーブの消失

Branko Milanovicのレポート。象さんはいなくなってしまったそうだ。 (⇩) Global income inequality:time to revise the elephant https://socialeurope.eu/global-income-inequality-time-to-revise-the-elephant

rogue state

ならず者国家なんて表現は、とっくに死語になっているとばかり思っていたよ〈笑〉。まさかリアルタイムで目にする日が来るとは! ただ、この言葉は、使っている側の品性の下劣さも同時に示しているような気がしてならない。そう言えば、あの頃のアメリカもそ…

【過去記事の再掲】ごく一部の人にしか必要のない正誤表

過去記事を再掲する。 何が腹立たしいかといって、国民のためになる政策を行いたいと思っている政治家に僻説を吹き込むインチキ評論家がいることである。しかも、そうした手合いに限って「正しい貨幣観」などと自称するから始末が悪い。 よろずおぼえがき 20…

intermittent fastingは決して望ましい食事法ではない

消化器官の機能も年齢とともに徐々に衰えてくるのだから、奇を衒った食事法に飛びつくのはやめて、質の高い食事を、一日三食、なるべく決まった時刻に摂るようにするのが「吉」である。(記事中に、元の論文のdoiがあります) (⇩) Skipping Meals, Fasting and…

議決権がなければ「子会社」ではないよね〈笑〉

同じブログ記事にこんなことを書いていた。 (⇩) 「日銀は確かに出資証券(厳密には株式ではない)の45%を株式市場に上場していますが、日銀株を持っていたところで、配当金は制限されており、日銀に対する議決権もない。日銀株は市場にほとんど出回らない…

重要な目安だろうに、、、(日銀保有国債の含み損について)

保有している国債に含み損が生じたところで中央銀行の運営にとりあえず支障はない、、、というのは、確かに正しい。 しかし、財政破綻論者(?)とやらを攻撃したいという欲望が強いあまり、その事実を「で?」のひと言で済まして良いと思っているのならば、一国の…

超加工食品とかいうタワゴト⑦

もし「超加工食品」なる概念の元であるNOVA systemが信頼に値する基準であるのならば、協力してくれた複数の専門家の間で、かくも甚だしいズレが生じる筈もあるまい。 (⇩) Ultra-processed foods: how functional is the NOVA system? │ European Journal …

ありきたりの買収劇などより、こちらの方が興味深い Elon Musk discovers Ukrainian ‘kill list’ — RT World News

『ビー・バップ・ハイスクール』じゃあるまいし〈笑〉、本当に《殺すリスト》を作成してネットに公表するとはすごい。ウクライナにおけるサービス提供の中止を匂わせたイーロン・マスクが(一時的に)リストに載せられ、当人がそれを発見してしまう、という珍事件…

もうハーバードの研究者は信用すべきではない(⇦おい、落ち着け。何があったんだよ!)

加糖飲料とフルーツジュースを「健康的でない」方に含めているが、その上で、飲み物は専ら水で、果物は絞ったりせずにそのまま食べるようなやり方を「健康的な」方にグルーピングすれば、環境負荷に関する結果は都合良く操作できる。穀物を精製するか否かな…

【生卵】学術論文のサブタイトルがこれってどうなんだろうか?【消化吸収】

・・・とか言いつつ、ネタとして取り上げてしまっているのだから、私は既に負けている〈笑〉。 『ロッキー』の生卵を飲むシーンなら有名だ。映画オンチの私ですらこれは覚えている。 しかし、いかに若者とはいえ、よく協力者が得られたものだ。卵かけご飯専用の…

忘れられがちだが、イネはもともと多年生の植物である

AIやドローンの導入は当然のこととして、粗放化やGMOなども最大限活用して一定量を確保しなければ、現在の日本で《食糧安全保障》など達成できる筈などない。そんな状況の中、この手の研究で(しかも稲で)他国の後塵を拝するのは無念である。遅くとも去年には…

intermittent fastingに濡れ衣を着せるなら、交絡要因をキチンと考慮してからにしような〈笑〉

一口に「間歇的ファスティング(断食)」と言っても様々なタイプのやり方があるのだが、どれを実践したにせよ、テレビやネット(あるいは日本なら女性週刊誌)などで取り上げられたダイエット法に、ソレッとばかりに飛びつくような手合いは、普通の食生活を送っ…

積極財政万能主義者に告ぐ

莫迦の一つ覚えのように「政府の負債は民間の資産」とだけ繰り返し、政府が余計に支出しさえすれば事態が好転するかの如き妄想を振りまくのをいい加減にやめてもらいたい。認識がズレ過ぎていて、景況の改善のために役立たないどころか、かえって害を及ぼす…

イベルメクチン 葬送

確かに、いくつかの小規模な介入研究で良好な結果が得られたことはある。しかし、それらは、かなりの数の国民が今でも寄生虫の被害を受けているような国で実施されたものに限られる(※1)。これをイベルメクチンのCOVID-19に対する効果と解釈してしまうのは、…

「注」の記述だけでも視点の確かさは分かる    伊藤修著『バブル後の金融危機対応: 全軌跡 1990~2005』

地味な記述が続くので、この方面に関心の薄い人は途中で投げ出したくなるかもしれない。また、興味はあっても予備知識に乏しいと(⇦これは私のことである)、スムーズに読み進めるのは困難である。ただ、終章の「危機収束後の長期沈滞の展望:2005~2021」だけ…

このところBMJは「超加工食品」なるタワゴトを宣伝することに余念がないようだ〈笑〉(「超加工食品」とかいうタワゴト⑥)

いや、決して笑い事ではない(⇦じゃあ、笑うなよ)。 それにしても、今度は、妊娠中の摂取量と幼児肥満の関連だそうだ。相関関係と因果関係の違いもわからないようなメディア関係者に、プレスリリースを利用して超加工食品=悪というイメージを植え付けること…

「地中海食」なるプロパガンダ

この、いかにも「白人」研究者の郷愁(?)を誘うためにつけられたかのような名前が学術用語として定着していること自体が不思議だ。しかし、それでも、かなりの数の研究・調査が行われているので、稀に良質なものもある。 とはいえ、残念なことに、良質なもの…

ロシアが核兵器を使ってくれるんじゃないかとワクワクしているおっちょこちょいのクズ共に悲しいお知らせです

状況はかなり不安定であるとはいえ、東部から南部にかけての、特にロシア系住民の多い地域が、事実上ロシアの保護下に入ったので、今回の特別軍事作戦については、とりあえず一区切りついたものと見做してもう言及しないつもりだったのだが、ロシア側が領土…

企業がせき止めているのだよ

相変わらず、古いタイプの総需要管理政策に対する「信仰」が強すぎて、辟易させられる。 (⇩) 国民の可処分所得減少を補う具体的な議論を!│三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ」 https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12767633731.…

二つのうち一つが間違っている〈笑〉

久しぶりに覗いてみたが、相変わらず歪な経済学説モドキに依拠してモノを言っているので、自信満々で挙げた二つのうち一つが、もう間違っている。 (⇩) 大前研一の情けないほど低レベルな財政破綻論│三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ bl…

矢印が1本欠けているぞ! 五大栄養素と三つの役割

五大栄養素というのは日本の栄養学クラスタの独自用語で、欧文だとタンパク質・脂質・炭水化物をmacro nutrients 、ビタミン・ミネラルをmicro nutrientsと呼ぶのが一般的である。 これらの栄養素は、「エネルギー源になる」「体の組織をつくる」「生理作用を調…

部分的動員 (Sputnik 日本) 

何とも有難いことに(?)、日本語で積極的に情報を漏洩してくれている。 動員されるのは、職業軍人にはならなかったものの、一応は経験者である。西側メディアでもレベルが低いものだとずぶの素人を召集してこれから訓練を始めるかのような報じ方をしたりして…

綿実油>オリーブオイル?

綿実油とオリーブオイルを比較した介入研究(RCT)で、コレステロール値の高い人を対象に、血中脂質の変化を見ている。この結果が偶然でなければ、健康に良い油としてオリーブオイルを持ち上げてきた連中の面目は丸つぶれだが、この際、つぶれちゃってもいいだ…

医薬基盤・健康・栄養研究所は公的な責任を考慮して胡散臭い論文に基づいたニュースの発信を自制すべきである

元の論文をチェックするまでもなく、eurekalertの記事を走り読みしただけでも、分析対象のデータがフランスのNutriNet-Santeであることが分かる。仮にも専門家であるならば、この時点で眉にツバをつけるべきである。チェックのきかないネット上の自己申告の…

日本人がスリムであることについての好意的な(?)偏見

まだninja(忍者)がいると言ったら素直に信じてくれそうだ〈笑〉。どうしても自分たちの食べ過ぎだけは認めたくないから、怪しげな情報をかき集めた挙げ句、こんな奇妙な「分析」をしてしまうんだろうな。(⇩) Seven tricks of the Japanese to lose weight wi…

森喜朗 女性蔑視 多様性

五輪がらみの金銭授受で名前が挙がっていたので、森喜朗の女性蔑視(?)発言に関わる話題を蒸し返すことにする。 とはいえ、あの発言を批判しようというのではない。ましてや、あれを擁護しようとも思わない。ここで取り挙げたいのは、あの件に対する山口真由…

能動性の大切さ?

縦の縞模様のついた実験室に子猫を入れる実験がある。一方の猫は自力で歩くことが出来るように、もう一方の猫はそれに合わせて受動的に動かされるように、装置に繋がれる。これを一定期間、何度も繰り返す。すると、自力で歩けた猫は、僅かな縦の縞模様の変…