矢印が1本欠けているぞ! 五大栄養素と三つの役割

 五大栄養素というのは日本の栄養学クラスタの独自用語で、欧文だとタンパク質・脂質・炭水化物をmacro nutrients 、ビタミン・ミネラルをmicro nutrientsと呼ぶのが一般的である。

 これらの栄養素は、「エネルギー源になる」「体の組織をつくる」「生理作用を調整する」という三つの役割を果たす。どの栄養素がどの役割を担うのかは、例えば、以下のような図で示される。(⇩)

 

https://encrypted-tbn0.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcTI91srLqRIUf2XfykJboctI812WYURmRkewQ&usqp=CAU

 

(⇧)中学生・高校生向けの家庭科(?)の授業や、栄養学の「入門書」ならばこれでいいのだが、実は、この図では、矢印が1本欠けている。お気付きだろうか?

 栄養学をある程度学んだ人ならば、「生理作用の調整」の働きを持つプロスタグランジン類が脂質から作られることを知っているだろう。つまり、この図には、「脂質」から「生理作用の調整」へ向かう矢印が無いのである。

 そこで、栄養情報を発信する側の人達にお願いしたいのは、その矢印を付け加えて表示することである。実線ではなく、点線でも構わない。むしろ、点線で示した方が学習者の興味を引きやすく、質問も増えるかもしれない。

 もちろん、PGsの種類や成り立ちや役割について、初心者にも分かりやすく説明する準備はできてますよね、先生がた〈笑〉?