通貨は徴税で破壊されたりはしない

 単に中央政府をMSの保有主体から外すという決まり事になっているため(地方自治体は含まれる)、政府預金に入った分は「金融統計の上ではカウントされない」だけのことだ。別に消えてなくなったりはしない〈笑〉。

 それに、現在のように、税収では絶対に支出を賄いきれない状況では、徴税されて政府預金に計上された分はいずれ漏れなくつかわれる。つまり、金融統計上カウントされる経済主体のもとにめでたく(?)移動することになる。通貨が減ってしまうだなんて、ただの妄想に過ぎない。

 第一、政府預金がなければ、事業者に公共事業の費用を「振り込む」ことすらできないじゃないか〈笑〉。

 それとも、まだ建部正義なる学者の僻説を鵜呑みにして、政府小切手を渡された事業者が銀行に駆け込み、銀行が慌てて信用創造を行って貨幣が増える、などと信じているのだろうか?