ところがどっこい〈笑〉。
信頼できる論文データベースからランダムに選んだsystematic review and meta analysis(但し「栄養学関連」の「観察研究」)を子細に検討してみたところ、なんと!(⇦いや、力まなくてもいいから)その大半に、何らかの研究手続き上の不備が認められたというのである。プロセスに怪しいところがあれば、当然、結果の信頼性も低くなるだろう。栄養疫学クラスターにとっては、驚天動地の報告である。
これが薬学であれば、単離された化学物質を使った(二重盲研化された)RCTが研究の主体になる筈だから、このような問題は起こらない。だが、栄養疫学の場合は、理想的な形でRCTを実施できる場面が限られているので、どうしても前向きコホート研究のメタ解析に頼らざるを得ないのだ。事態の深刻さが理解できるだろうか?