動物性>植物性とはいっても、たんぱく質のアミノ酸組成の話ではなくて、食用油の脂肪酸組成の話である。
気の利いたスーパーだと紫蘇油や荏胡麻油が置いてあるので、ひょっとしたら自家製ドレッシングなどに利用している方もいるかもしれない。ただ、そうした油を勧める書籍やブログなどでは、健康効果(?)が明らかに過大評価されている。
確かにアルファ・リノレン酸は、魚油と同じオメガ3系脂肪酸に分類されるのだが、植物性の油は動物性の油に比べると、体に利用されにくい。魚油と同じように利用されるためには、体内で一定の代謝過程を経る必要があり、その経路がオメガ6系の脂肪酸と競合関係にあるためだ。
だから、介入研究でこのような結果が出ても、そうだろうな、としか思えない。この結果に驚いてしまった人は少々自戒が必要である。
(⇩)
Fatty fish consumption increases cell membrane fluidity
12-JUN-2023