マイコプロテインそのものを否定する訳では無いのだが…

 プレスリリースでのアピールの仕方が胡散臭い〈笑〉。

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"Swapping meat for Quorn’s mycoprotein may protect against bowel cancer, says study

https://www.eurekalert.org/news-releases/980016

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 知らない人のために少々補足すると、マイコプロテインは真菌によって作られるタンパク質で、欧州ではそこそこ有名な食材である(らしい)。主催者側発表(?)のデータを信じるなら、栄養価(必須アミノ酸のバランス)はかなり高い。有望なタンパク源であるといえよう。以前、このブログで言及したことがある筈だが、いつのことであったか覚えていない。あはは、ごめんね。

 それはいいのだが(⇐良くねえよ!)、私見では、肉食をに嫌うイデオロギーを持った連中によって、過度に持ち上げられている。しかも、悪いことに、開発企業側が、そうした連中にアピールできそうな煽り文句を、確信犯的に利用している気配がある。

 ちなみに、この「研究」では、企業側が資金提供を行なった上に、企業側の研究者が参加している。ダメじゃん〈笑〉!

 それに、「研究」で検証しているのは大腸ガンの発生率や発生件数ではないのだから、記事のタイトルもおかしい。eurekalertよ、大丈夫か???

 現時点では我が国では、輸入・販売が認められてはいないが、そのうち大々的に売り出されることになるだろう。しかし、高いカネを出して買う程の価値はない。納豆や豆腐の方がよほど優秀である。

 念のため付言するならば、納豆や豆腐のような大豆製品は、植物性のタンパク源としては圧倒的に優秀だが、必須アミノ酸のバランスに難があるので、食事の際には動物性タンパク質を加えて欠点を補うのが望ましい。