効果がないことが分かった、というのも、立派な成果である


It Hasn't Been a Good Year for Vitamin D

Christopher Labos MD, MSc | 15 Nov 2019

https://mcgill.ca/oss/article/health/it-hasnt-been-good-year-vitamin-d

ビタミンDは健康な骨のためには役割があるが、それ以外の多くの利益は疑問

心疾患からがんまで、あらゆる病気の予防にみんながビタミンDを摂っていた時代があった。しかし2019年はそれらの効果の多くがRCTでネガティブであることが報告された年だった。

ではなぜ最初の研究でそんなに効果がありそうだといわれたのか疑問だろう。そう、初期の多くの研究は単なる関連研究で、血中ビタミンD濃度が低い人は病気のリスクが高かった。だからビタミンD欠乏が原因だと考えたくなったのだろうが今となってはそれは交絡であることは明白である。

ビタミンDの物語は何かが実際に効果があるかどうかを証明するにはRCTが必要であることの完璧な例である



⇧ 観察研究だけで結論を導き出そうとしてはいけない、という教訓を、改めて認識させられた。しかし、分野によっては、データの切り貼りだけを頼りに、皮相な論戦が繰り広げられている模様である。