この手の「研究」には疎いのだが、それでも、ダメ研究の典型である「マシュマロ実験」について聞いたことはある。家庭の裕福さ(≒親の収入)などという、真っ先に考慮されて然るべき交絡要因を補正せず、マシュマロを食べるのを我慢出来た子供は40代半ば頃の年収が相対的に高い、などと、克己心(?)の重要さをやけに強調するような結論を導いてしまったのだそうだ。
家庭が裕福なら、マシュマロなど大して珍しいものでもないから、我慢できずに食べてしまう可能性は低いだろう。そして、家庭が裕福なら、教育費が不充分なせいで進学を断念するようなことは無いから、相対的に学歴は高くなるだろう。ひょっとしたら、名門大学に合格したり、大学院に進学したり、海外留学を経験する可能性が高まるかもしれない。
この研究も、「裕福さ」のような単純なものではないが、残余交絡がいろいろありそうで、額面通り受け取るのはチト無理である。(⇩)
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