多重解析なら偶然の有意差を生みやすいだろ〈笑〉(超加工食品とかいうタワゴト⑨)

 要するに、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる、ということだ。34種類ものタイプのガンについていっぺんに「解析」すれば、どれかはマグレで、さも関係があるかのような結論が出て来てしまうだろう。

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https://www.thelancet.com/journals/eclinm/article/PIIS2589-5370(23)00017-2/fulltext

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 UKバイオバンクのデータは、規模や精度の点では信頼度の高いものだが、こんな使い方をしてしまったら台無しである。普通は、メインのテーマをあらかじめ1個に限定して分析するもので、仮にサブのテーマ設定するとしても、せいぜい2~3個だけにとどめておくのが常識というものだ。執筆者はおそらく、超加工食品=悪という印象を広めたいだけの「確信犯」だろう。論文のタイトルにわざわざUKバイオバンクと入れているのは、信頼できるデータを使っているというアピールのためであることがミエミエだ。

 しかし、こんなものをアクセプトした査読者や編集者は、一体、何を考えているのかね〈笑〉?

 

 SMCが、煩を厭わずこの論文(モドキ)を取り上げて、専門家の批判的なコメントを紹介している。とても勉強になる。

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expert reaction to study looking at ultra-processed foods and risk of different cancers

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-ultra-processed-foods-and-risk-of-different-cancers/