山口先生! 質問です

(引用開始)


「政府の債務残高が国民の金融資産残高にだんだん近づいてきている。だから財政破たんは間近だ」という主張は正しいのか

山口 こういう説をとなえている人たちの頭からは、大事なことが忘れ去られている。それは、「政府債務が増加すると、それに応じて国民の金融資産も増加する」のだという事実。

柳田 えっ、そうなんですか。

山口 たとえば、政府が一〇兆円の国債を新たに発行して銀行に買ってもらったとしよう。そうして手に入れた一〇兆円を政府が財政支出すれば、その一〇兆円は国民(企業や個人)の手に渡る。国民はそれを銀行に預金するよね。それで一〇兆円が再び銀行の手元に戻ってくるんだけど、このように一〇兆円の資金が一回りすると政府債務が一〇兆円増えるとともに「預金」という国民の金融資産も一〇兆円増える。

柳田 そのとおりですね。

(引用終了)


『山口義行の“ホント”の経済』(2012・山口義行・スモールサン出版)




 

 ハイッ!(挙手) 山口先生。質問です。

国債は必ず銀行が買うんですか?

 買うのが銀行以外でも、国民の金融資産は増えるんですか?