日銀の「パフォーマティブ」貸借対照表?

 一般的な貸借対照表が実際の商行為の結果を客観的に表現したものだとするならば、日銀にかかわるそれは、かなりの程度、行為遂行的な性格を持つのではないかという印象を受ける。

 そこで行われているのは、既に市場で低リスク資産と看做された債権(等)を「適格担保」と認定し、その担保の範囲内でのみ、その担保と対応する形で、自らの創出した紙幣や日銀当座預金を手渡して「みせる」こと。そして、その行為を頑なに継続して「みせる」ことである。

 どう考えても紙切れに過ぎない紙幣や、電子的に表現された情報に過ぎない日銀当座預金に然るべき価値を付与し、しかもその価値を希薄化させないためには、このような行動を取り続ける以外には、他に有効な手段はないのではあるまいか?

 我々の使う貨幣が兌換券でなくなってから久しく、レンテンマルクのような奇手は、そう軽々しくは使えない。だとしたら、、、

 他に何かいい「手口」があったら、ぜひ教えてください。