言語ナショナリズム

 ずいぶん前の新聞記事なのだが、ロシア語での広告を禁止したというニュースである。それ以前には、ロシア語を公用語から外している。政治的混乱を収束させるためにはマイノリティの言語権を保障した方が良いと、ジョン・ミアシャイマーが提案していたが、生憎、逆の方向に向かっていたようだ。記事では、当時のウクライナ東部の状況についてもサラリと触れている(⇩)。

https://www.google.com/amp/s/www.tokyo-np.co.jp/amp/article/26601

 もっとも、ロシア語「も」公用語として認めるか否かは、政権によって頻繁に変わっている。ソビエト時代にもロシア語を公用語から外して中央と揉めたりしているから、潜在的な独立志向は強いのだろう。

 記事中に両言語に共通点が多いなどとあるが、同じスラブ語派なのだから当たり前である。ただ、ロシア語にはない「呼格」の格表示がウクライナ語にはあったりするので、私など、むしろ、隣接地域でも結構ちがうのだな、などという印象を受けるのだが。