奇妙な幻想を抱いている人が多いようなのだが、有機農業なるものは決して理想的な農法ではない。収量が多いわけではないし、環境負荷も意外と大きい。食味や栄養価の面で優位性があるかのように喧伝する向きもあるが、大抵は眉唾ものの主観的な「意見」に基づいている。
スリランカで国内農業を全面的に有機農業にするという政策が実施されると聞いた時は、何かの間違いではないかと思った。そんなことが成功する筈がないからだ。
不幸中の幸いというべきか、この政策は半年ほどで放棄されるようである。
Sri Lanka junks organic farming 6 months after overnight ban on chemical fertiliser imports
SAMYAK PANDEY 3 November, 2021
国家予算を投じて有機農業比率を上げようとしている愚かな国もあるようだが、考え直すべきである。そんなものに公費をつぎ込む価値などない。富裕国のごく一部の人が道楽として楽しんでいればそれで良いだけの話だ。また、現実的に、富裕国のごく一部の人向けの道楽としてしか成り立つ可能性などないのだ。